中立・公平

taros_magazine2005-02-19


 午後6時半ごろになり、ニュース番組が各局一斉にローカルのコーナーになると、僕の住んでいる愛知県では、まず“セントレア”(中部国際空港)」の話題、次に“愛・地球博”(愛知万博)の話題でほとんどの時間が費やされる
 どちらについても「すごいぞ、楽しいぞ、さぁ行こう!」というスタンスで連日報じられ、あたかも国民的な関心事がこの愛知で起きているような錯覚に陥りそうになるけど、少なくとも僕の知っている範囲では実際盛り上がってるのは名古屋圏だけで、万博に至っては隣県の静岡県の人だって「え、やるんだっけ?」という程度だ
 そもそも、どちらもその計画段階では(もちろん今でも)相当な反対意見があり、ニュースで報じられるのも批判的な見方が大勢だった。
 アタリマエである。時あたかもバブル崩壊直後、地方博は軒並み大失敗を繰り返し、名古屋空港は大型改修に着手したばかりの頃だった。巨額の財政赤字を抱えながら巨大プロジェクトに突き進む役所や政治家に対する批判はかなりキツいものだった
 それがいつのまにか新聞もテレビ「マンセ〜!」としか報じなくなった。いや、正確には“いつのまにか”ではなく、バックに付いていた“天下の大企業”ト○タが表舞台に出てきてからだ
 万博にパビリオン、空港に社長を送り込むことが発表されるや、マスコミからは批判がパッタリと消え、連日“カウントダウン企画”が紙面やニュースを賑わすようになった
 ま、ハナっからマスコミに中立や公正なんか期待してないけど、とりあえず二度と里山の自然や伊勢湾の環境について語るのはやめてほしい…って、もしかしてそれで「Let’s ドンキホーテ」は打ち切りになったのか?スポンサーは三菱だったし…(苦笑)


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