顔 (part1)

taros_magazine2005-03-19


 中学生の頃、映画やマンガに出てくる風景(ロケ地)を訪ねて東京へ行ったことがある
 「セーラー服と機関銃」の舞台となった新大久保の裏通りや、映画のタイトルバックとなった踏切を探したり、あだち充「みゆき」の舞台となっている練馬区の豊玉というところでマンガの背景に使われている景色を探して、写真を撮ったりしてた
 
 練馬駅の写真を撮っているとき、歩いてきた外人サンにいきなり「eldkjcwoeiioo!!!(要するに…さっぱりわからなかった)」とか言われて驚いた。そのときは「誰かと間違えられたのか?」と思っていたけど、数年後”プライバシー”とか”肖像権”という言葉を知ったとき、「あー、『勝手に人の顔を撮るな!』って言ってたんだな…」と理解した

 近頃はニュースなんかでも、街角の監視カメラや交通取り締まりの「オービス」や「Nシステム」なんかが、この”プライバシー”を理由にとやかく言われている。曰く「本来の犯罪捜査以外に悪用される」だの「移動の自由を侵害する」(!?)とか…

 別に犯罪捜査に利用されようが、何時どこにいたかを警察の把握されようが、自分としてはあまり気にならない。それが警察の中でストックされているだけなら…

 むしろ問題は、それが世間に知れてしまったときだと思う
 仕事帰りにアヤシいビデオ屋さんから出てきたところの映像が自宅に送られたり、取引先とは関係ないところを車で走ってるデータを会社に伝えられたりしたら、そりゃ大問題。こうしたケースでこそ、メディアは”プライバシー”を声高に叫べばいいんだけど…

 こういう”プライバシー”を一番粗末に扱ってるのが、当のマスコミだ
 資料映像として毎日ニュースなんかでタレ流される「駅の雑踏」や「夜の歌舞伎町」。その中には「映されちゃ困る」人だってたくさんいるハズだ
 
 もし、その映像が原因で「離婚」や「懲戒」になったら、マスコミはどういう責任を取るんだろう?いや、例によって”報道の自由”という錦の御旗を立てるだけでほっかむりだろう…(part2へ続く)