静かな朝

taros_magazine2006-06-17

不思議なほどサッカーのワールドカップが話題にならない
いや、テレビや新聞などは連日トップニュースで伝えている。きっとサッカー好きや若者の間では盛り上がっているんだろうと思う
ところが4年前…さらには予選開催中、それどころか代表メンバー発表時にはあれほどまでに”語って”いた連中…それはハッキリ言ってしまえば会社のオヤジ連中なのだが、彼らが日本対オーストラリアの試合の翌日以降、見事なまでにこの話題に関して沈黙を守っているのだ
『(敗戦が)ショックのあまり口をきけない』という状態かというとそうでもない
別に落ち込んでいるようには見えないし、村上ファンドの話題やプロ野球のセパ交流試合については、皆自説を声高に主張している
どうやら、『(日本代表について)何を言っていいのかわからない』という状態のようだ
これまでスポーツニュースや情報誌が伝えてきた戦術、戦力、そして予想が木っ端微塵に粉砕されてしまうという結果は、彼ら”語る”連中が頼りにしてきた情報源の信憑性を根本から揺るがしてしまったのだ
思えば敗戦を伝えるニュースはどれも歯切れの悪いモノだった
とりあえず”怒りのポーズ”で視聴者を煽ってみせたみのもんたの発言が予想外に大きく取り上げられるほど、この敗戦についてハッキリとモノを言うコメンテーターは少なかった
こうなってしまうと、この結果について語るためには、今までのようにソースの引用ではなく、語る自分の判断を必要とすることになってしまう
ジーコを批判していいのか?ケガ人続出のせいなのか?単純に弱いのか?…
専門家でも避けている判断を、人前で言い切ってしまわなければ”語る”ことはできないのである
かくして6月13日の朝は、前の晩に国民の半数が観戦したという大イベントについて誰も話題にしないという、奇妙な沈黙が支配する不思議な光景を見ることとなった
はたして、6月19日の朝はどうなっているんだろう?


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