75日

occult

今年もまた特番シーズンとなった
午後6時過ぎから11時あたりまでは、どのテレビ局も2時間、3時間枠で飽きもせずに”スペシャル”企画を垂れ流している
別に何を放送しようが、イヤだったら見なきゃいいだけのハナシなのだが、この2〜3年どうにも看過できないある傾向を感じている…

それは、”オカルト”ものの流行だ
ただの手品を”超魔術”などと言うモノは置いておいても、予言・占いの類から事件事故の”透視”、さらには死者のメッセージを伝えるなどという、一種”荒唐無稽なショー”までが、番組改編期や年末年始になると全国ネットで何のためらいもなしに連日放送されるようになってきている気がする
「信じる人間が、救われる人間が一人でもいれば、放送した価値はある」などと正当化する人もいるだろう
「バラエティとして見ればイイじゃん」と達観する人もいるだろう
それでも、どうしてもガマンできない部分…それは、あの一連のオウム事件の後、各メディアがこぞってオカルト的なモノを叩き、ほとんどすべてのテレビ局がそうした企画の番組やコーナーを封印したハズだったんじゃないのか?ということだ
それどころか、今でも「足の裏を見て運命がわかるワケないじゃないですか」とか「あんな白装束で電磁波は防げませんよ」などと、”科学”をもってして「信じる人がいる」団体を全否定しながら、同じチャンネルが3時間後には以前プロ野球の優勝予測をハズしたケジメに、誰も望んでいないヌード写真を置きみやげに表舞台を去ったハズの占い師をメーンに据えて、『ありがたやありがたや』と番組を放送する
幸福の科学が”ブーム”になった頃、番組にオウムの幹部を連れてきて宗教的に”論破”させたテレビ局は、いまだただの1件の事件(なぜか蒸発・家出の類は見つかる…)も解決できない”超能力捜査”を止めようとしない

地下鉄サリン事件からもうすぐ12年…
テレビにとって、「もうイイだろ」と思うには充分な時間が過ぎたということだろう
世間のウワサだって75日なんだから…